Indigo Handz
江戸時代から継承される伝統技法「天然灰汁発酵建て」一点一点、時間をかけて染めています。
より速く、より安く、より多くの時代。
ボタンを押せば、翌日には何でも届く。
便利になったと感じる一方、なにか満たされない。
買う事に満足し、また次の物を買う。
その繰り返しに、ふと疑問を感じることがありませんか?
愛着を持って、長く大切に使い続けているものはありますか?
誰が、どんな想いで作ったのか、知っているものは?
丁寧に時間をかけて作られた背景のあるもの。
自分の価値観を満足させるものを使いたい。
そんなふうに感じたことがあるなら、
少しだけ、私の話を聞いてください。
よく見かける「藍染」の多くは、染色の大事な工程に、化学薬品を使用して染められています。
それは決して悪いことではありません。
作業効率が良く、安定した色が出せるからです。
でも、日本が世界から認められた伝統の藍染は、それらの「藍染」とは違います。
化学薬品が開発される以前の染色法です。
自然素材と、微生物の発酵だけで染めます。
400年以上前から続く藍染が、現在でも存在します。
色彩学生だった私が、藍染職人になるまで。
それは、草木染の展示会を観覧してる時の、一つの出会いから始まりました。
師匠との出会いです。
展示してある草木染の織物は、どれも美しく、それでいて優し気な色相をしていました。
自然の草木だけで染められる、伝統文化の奥深さに心を奪われました。
「自分の手で染めてみたい」
その想いが、私をこの道へ導きました。
その日のうちに弟子入りし、師の手伝いで沢山の色を染める機会に恵まれました。
しかし、師にも染められない色があったのです。
それが「藍染」でした。
藍染は手間と時間が、非常に多くかかります。
師の勧めもあり、私は専業で「藍染」をすることを決意しました。
前途多難。本当に多くの失敗をしてきました。
これからもするでしょう。
一枚の布を染めるのには、多くの時間がかかります。
急がないからこそ生まれる美しき色。
あなたと共に色を育てるからこそ深まる愛着。
それが私、Indigo Handz です。
草木染の師匠の工房で、私は最初の教えを受けました。
「身体によい物で、家族のために作るように」
最初は、技術の話だと思いました。
良い素材を使いなさい、丁寧に作りなさい、と。
でも、時間が経つにつれて気づいたのです。
これは技術論ではありませんでした。
人として、職人として、どう生きるかという姿勢でした。
効率より質を選ぶ。
速さより美しさを選ぶ。
売れるものより、届けたいものを作る。
この教えが、私のすべての原点です。
だから私は、自然の素材だけで色を染めます。
だから私は、時間がかかっても伝統技法の藍染を続けます。
家族に届けるように、あなたにも届けたいのです。
私の家の台所には「あいちゃん」と呼んでいる藍甕(あいがめ)がいます。
藍甕とは、藍を発酵させる大きな甕(かめ)のこと。
ただの道具ではありません。
あいちゃんは、生きています。大切な家族です。
365日、毎日あいちゃんに話しかけ、状態を確認します。
「今日の調子はどう?」
「いい色が染められそう?」
あいちゃんが機嫌良くしてくれると、それはもう美しい色を生み出してくれます。
深くて優しい藍色。自然の力だけで生まれる色です。
時間はかかります。手間もかかります。
現代社会は、すべてを「速く」「効率的に」求め過ぎてるところがあると思います。
でも、あいちゃんと私の仕事は違います。
本当に美しいものは、時間をかけないと生まれない。
人間関係が深まるのに時間が必要なように。
美しい色も、時間をかけて育まれるのです。
奈良時代、大陸から伝わった藍染。
1200年の間、この島国で愛されてきました。
江戸時代に確立した染色技法「天然灰汁発酵建て(てんねんあくはっこうだて)」。
藍の葉を発酵・乾燥させた蒅(すくも)、木灰、石灰、水。そして微生物の発酵力。
私が毎日向き合っている技法は、400年前の職人たちと同じものです。
藍甕の中で、数億の微生物が静かに働いている。
毎日、温度を測り、状態を確認し、語りかける。
これは、江戸時代から変わらない営みです。
時間をかけるからこそ生まれる深み。
自然に任せるからこそ宿る美しさ。
400年、職人たちはそれに取り憑かれていたのでしょう。
私もその一人として、今日もあいちゃんに話しかけます。
400年の伝統技術、天然灰汁発酵建て。藍の葉を発酵させた染材に植物の灰汁と、石灰。微生物の発酵の力だけで生まれる色。肌にも、地球にも優しい藍染です。
あいちゃん(藍甕)との365日。効率より上質さを、速さより美しさを選ぶ。使い込むほど、季節ごとに深まる、生きた色です。
お届けして終わりではありません。お手入れのご相談、染め重ねのご提案。あなたの藍染が美しく育つよう、いつまでもサポートいたします。
同じ回数染めても、同じ色にはなりません。
その日の気温、湿度、あいちゃんの状態。
私の心の状態も、影響しているのかもしれません。
一度染めれば淡い空色。
五度染めれば澄んだ青。
十度染めれば深い紺。
でも、同じ「五度」でも昨日と今日では違う色になる。
それが天然灰汁発酵建ての面白さです。
だから、あなたの一枚は世界に一つだけ。
同じ色は二度と染まりません。
その一期一会を、楽しんでいただけたら嬉しいです。
本当に良いものを、長く大切に使いたい方。
自然のリズムに合わせた暮らしに惹かれる方。
作り手の顔が見えるものを選びたい方。
伝統に興味のある方。
私の藍染は、すぐには届きません。
あいちゃんの調子を見ながら、4〜6週間かけて染めます。
届いてからも、すぐに「完成」ではありません。
使い込むほどに、洗うほどに、色が育っていきます。
色の変化に魅力を感じると思います。
長い時間をかけ、唯一無二の個性が出ます。
その時間に、価値があると思っています。
急がない暮らしを、一緒に楽しみませんか。